今週のEBM,ナウ(89)
イマチニブがCML予後を改善
慢性骨髄性白血病(CML)に対するイマチニブ投与で有名なIRIS研究(2000-2001年)とインタ-フェロンα(IFN)/AraC療法(1991-1996年)との治療成績比較。2群間でcomplete
cytogenetic responses (CCyRs) %を比較した。図 (文献,Table 3参照)に示すように、明らかにイマチニブ群は遺伝子レベル(CCyRs)での効果が優れている。CCyRsに到達するまでの中央値はイマチニブ群で6ヵ月、IFN/AraC群は13ヵ月であった。
次に、3年急性転化予想率はイマチニブ群が10%、IFN/AraC群は18%。しかし、いずれの治療方法でも1年以内に遺伝子レベルの反応が見られた場合(CCyRs)は3年予想生存率がイマチニブ群96%、IFN/AraC群92%と極めて高い。
コメント:すべての指標にて有意にイマチニブ群の治療成績が良好であった。
文献:Roy L et al. Survival advantage from imatinib compared with the combination
interferon-α plus cytarabine in chronic-phase chronic myelogenous leukemia:
historical comparison between two phase 3 trials. Blood 2006; 108: 1478-1484. |