EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。 |
今週のEBM,ナウ(81) EBV関連合併症の増加 さい帯血移植の普及につれ、EBV-PTLD(EBウイルスによる移植後リンパ節腫脹)が増加する事は知られていた。今回、そのEBV関連合併症頻度と危険因子についてミネソタからの報告。さい帯血移植335例についての検討。EBV関連合併症頻度は図に示すように骨髄破壊的前処置(MA)によると3.3%、一方、骨髄非破壊的前処置(NMA、ミニ移植)では7%。危険因子としてATGを併用した場合21%、併用しなければ2%であった。EBV-PTLD合併の11例中、9例はrituximabにて治療され5例が生存。ATG使用のミニ移植では、EBウイルスのモニタリングと迅速なrituximab投与が必要。 コメント:EBM80の報告を裏付ける総説である。 文献:Brunstein C et al. Marked increased risk of Epstein-Barr virus-related complications with the addition of antithymocyte globulin to a nonmyeloablative conditioning prior to unrelated umbilical cord blood transplantation. Blood 2006; 108: 2874-2880. |