EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(79)

AML/MDSにミニ移植-日本の報告

 医師主導型臨床試験の報告。 対象は50-70歳(中央値58.5歳、年齢域51-68歳)の急性白血病・慢性骨髄性白血病・骨髄異形成症候群の30例。 HLA一致兄弟ドナ-からの寛解期移植。 全例が生着し、移植後100日以内の死亡はなし。 急性GVHD(3度から4度)は10%、慢性GVHDは73%に認めた。 1年無病生存率は65%。 再発は7例。 以上から安全性と生着については問題ない。 図にAML13例、MDS12例、CML4例そしてALL 1例の生存率を示す。 この報告により高齢者に対するミニ移植の安全性と有効性が確認された。



コメント:国内で医師主導型多施設研究が行われた意義は大きい。

文献:Saito A. et al. A prospective phase II trial to evaluate the complications and kinetics of chimerism induction following allogeneic hematopoietic stem cell transplantation with fludarabine and busulfan. Amer J Hematol  2007; 82: 873-880.