EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(77)

ろほう性リンパ腫にR-CHOP

 FLIPI分類(図参照)は、ろほう性リンパ腫(FL)の予後推定のために作製された。しかし、リツキサンが抗体治療薬として現れてから、これをfirst-lineで治療した場合の予後推定がFLIPIでも出来るかどうかという事は未知であった。そこで、今回、未治療進行期のFL例をCHOPR-CHOP2群間で治療し、成績を比較した。



結果:R-CHOP治療の2年生存率はhigh-risk67%Intermediate-risk(90%)low-risk(92%)よりも有意に低値。多変量解析ではLDH高値、Hb(<12g/dL)2項目が短い生存期間と関連していた。観察期間が短いが、FLIPIは予後推定に有用と思われる。

コメント:R-CHOP治療でもFLIPIという予後評価方法の有用性が認められた。

文献:Buske C et al. The follicular lymphoma international prognostic index(FLIPI) separates high-risk from intermediate- or low-risk patients with advanced-stage follicular lymphoma treated front-line with rituximab and the combination of cyclophosphamide, doxorubicin, vincristine, and prednisone(R-CHOP) with respect to treatment outcome. Blood. 2006; 108: 1504-1508.