今週のEBM,ナウ(66)
GVHDとリツキサン投与
ステロイド不応性の慢性GVHD(移植片対宿主病)へのリツキサン投与の報告。21例の慢性GVHD例に38サイクルのリツキサン投与を行った。臨床的改善率は70%で2例は完全に軽快した。ただし、効果は皮膚・筋肉系の慢性GVHD例に限定していた。
図に示すのは移植後の時間経過である。移植から慢性GVHD発現まで平均10ヵ月、その後今回の研究に参加するまで13.8ヵ月そして平均23.8ヵ月が移植から研究参加までに要する期間である。このように長期にわたり、移植後合併症に悩む例にとって、朗報となる報告である。
コメント:この使用法は国内では認可されていない。
文献 1.Cutler C et al. Rituximab for steroid-refractory chronic graft-versus-host
disease. Blood.2006; 108: 756-762. |