今週のEBM,ナウ(62)
悪性リンパ腫への造血幹細胞移植
非ホジキンリンパ腫に対する骨髄破壊的造血細胞移植療法の治療成績。1990年から2001年の233例を解析した。移植前処置はTBIが83%に用いられた。急性GVHD(移植片対宿主病)頻度は67%。移植関連死亡(TRM)が42%であった。再発や原病の進行が21%に観察された。2年全生存率予測は病型で分類するとindolentでは57%、aggressiveは42%、そしてlymphoblastic lymphoma 41%であった。
図に示すように移植前に化学療法への反応性のある128例では生存率が62%。
化学療法抵抗性であった104例では約14%。
結論:移植関連死亡や再発が多く、さらに改善が必要。
コメント:移植関連死亡の高さが課題である。適応を再考する必要がある。
文献:Kim SW et al. Myeloablative allogeneic hematopoietic stem cell transplantation for non-Hodgkin
lymphoma: a nationwide survey in Japan. Blood 2006; 108:382-389. |