今週のEBM,ナウ(59)
ASCO REPORT 2006
リンパ系悪性腫瘍に対して移植 (#6548)
移植前処置としてブスルファンとメルファラン(両者とも注射薬剤)のアルキル化剤を使用して、再発後のリンパ系血液悪性腫瘍に造血細胞移植を施行。移植後30日までに全例が生着した。経口のブスルファンにより引き起こされる口内炎と肝静脈閉塞症が従来の移植手技の重大な合併症であったが、点滴用ブスルファン導入により、安全に移植できるようになった。
表にこの前処置による自家・同種移植症例背景を示す。
結論:この方法による移植関連死亡例はなかった。
コメント:通常の移植方法では30%、ミニ移植や自家移植でも5-10%の移植関連死亡が認められる。それらの事実と比較すると今回の移植方法は極めて安全である。
文献: Kebriaei P et al. Intravenous (i.v.) busulfan (Bu) plus melphalan (Mel) is a well-tolerated
preparative regimen for stem cell transplantation (SCT) in patients (pts)
with advanced lymphoid malignancies. Journal of Clinical Oncology, 2006
ASCO Annual Meeting Proceedings Part I. Vol. 24 No. 18S (June 20 Supplement),
2006: #6548
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