EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。 |
今週のEBM,ナウ(58) ASCO REPORT 2006 イマチニブとコンプライアンス (#6119、#6038) イマチニブ内服のコンプライアンスを4043人の症例と3316人の処方医とを24ヵ月にわたり検討。イマチニブのコンプライアンス(実際の内服/処方)は75%であった。イマチニブは投薬休止または不十分な内服では血中濃度が上がらず、有効性が見られなくなる。 結論:コンプライアンス低下は再発のリスクとなる。十分な服薬指導が医療経済上も望ましい。 抄録#6038では413例の内服記録から15ヵ月以上観察したmedication possession ratio=MPR(イマチニブ内服日数を365日で割算する)を平均76%と報告。さらに内服中止の予測因子を多変量解析し、年齢51歳以上,女性、がん合併症が多い、処方薬種類が多い等が有意に関連するとしている。 コメント:これは米国の統計である。しかし、国内でも服薬指導は重要である。 文献 1. Tsang J et al. Prescription compliance and persistency in chronic myelogenous leukemia (CML) and gastrointestinal stromal tumor (GIST) patients (pts) on imatinib (IM). Journal of Clinical Oncology, 2006 ASCO Annual Meeting Proceedings Part I. Vol. 24, No. 18S (June 20 Supplement), 2006: #6119 2. Feng W et al. Compliance and persistency with imatinib. Journal of Clinical Oncology, 2006 ASCO Annual Meeting Proceedings Part I. Vol. 24, No. 18S (June 20 Supplement), 2006: #6038 |