EBM (Evidence based medicine：:単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。

今週のEBM,ナウ(53) Follicular lymphoma 治療成績 　進行期、stageⅣのfollicular lymphoma　25年間の成績。1972年から2002年の間に治療された5つの連続プロトコ－ルから全580例における全生存(OS)、failure-free survival(FFS)、初回再発後生存を中心に解析した。5年OSの改善 (64%から95%)、FFSの改善 (29%から60%)などに加えて、明らかなFFSのプラトー化がみられたことは、治癒不可能と考えられていた本疾患の概念を変える大きな所見である。 　FFSの中央値は1972年度のプロトコ－ルから順に2.8年、3.7年、4.1年そして4.8年。最近のプロトコ－ルではまだ中央値に達していない。 以下は治療プロトコ－ル一覧。 以上、最近プロトコ－ルにおける生存曲線の平坦化は、予後不良とされた本疾患が治癒する可能性を期待させるものである。 コメント：最新プロトコ－ルは1997年から2002年までの平均3.3年の経過観察期間のため評価はこれから。 Liu Q et al. Improvement of overall survival and failure-free survival in stageⅣ follicular lymphoma. 25 years of treatment experience at the University of Texas M.D. Anderson Cancer Center. J Clin Oncol 2006; 24:1582-1589.