今月のEBM,ナウ(35)
欧州と日本との移植例数
日本造血細胞移植学会抄録集から
島根県立中央病院から報告された造血細胞移植(HCT)の現状分析。欧州と日本との全移植数の比較を行い、今後の日本における課題を指摘(文献1-2)。人口10万人あたりの全移植数を比較すると1.日本では2.14人、欧州では3.91人。2.移植細胞に末梢血(PB)と骨髄(BM)を利用する比率は1.62と1.63と同一。3.臍帯血移植(CBSCT)の占める比率は欧州で2.3%、日本では12.5%。4.自家移植例の比率は日本で29.6%、欧州では65.7%。
コメント:日本での全移植症例数を人口10万人当たりで、欧州と比較すると約1/2である。今後、日本での移植症例の増加が予想される。
文献1.Gratwohl A. et al. Change in stem cell source for hematopoietic stem
cell transplantation (HSCT) in Europe: a report of the EBMT activity survey
2003. Bone Marrow Transplant 2005. 36: 575-590.
2.吾郷浩厚 他:日本各地における造血幹細胞移植Activityの検討およびEBMTとの比較。2006年2月25日、ポスタ−セッション(PS16-2).第28回日本造血細胞移植学会抄録集。228ペ-ジ(東京国際フォ−ラム) |