EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。 |
今週のEBM,ナウ(325) -Allografting for ATL- (386例の移植成績) 目 的:成人T細胞白血病に対する国内移植成績 対 象:154例はHLA一致血縁ドナー(A群) 43例はHLA不一致血縁ドナー(B群) 99例は非血縁骨髄ドナー(C群) 90例は臍帯血移植(D群) 結 果:41ヶ月の追跡期間中央値で3年全生存率は33%。 多変量解析による予後不良危険因子は以下の4項目 1.50歳以上 2..男性 3.移植時に完全寛解ではない 4.HLA一致血縁ドナーからの移植(A群)と比較すると臍帯血のD群 TRM(Treatment related mortality)が高いのは臍帯血移植のD群 疾患関連死亡率の高いのは男性症例と非寛解期移植。 考 察:治療関連死亡を減らすことが大切。 コメント:移植時年齢50歳以上の症例がA,B,C,D群でそれぞれ47%、60%、45%そして72%とD群がもっと高齢集団である(文献Table1)。 したがって、臍帯血移植では今まで以上に高齢者に対する移植技術の向上が必須。 プロトコール研究が望まれる。 文献1.Hishizawa M et al. Transplantation of allogeneic hematopoietic stem cells for adult T-cell leukemia: a nationwide retrospective study Blood 2010;116:1369-1376. |