EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(324)

-RI-CBT for myelofibrosis-
(臍帯血ミニ移植の有用性)

目 的:骨髄線維症に対する臍帯血ミニ移植のfeasibility test(実施可能性事前調査)

対 象:臍帯血ミニ移植施行したのはハイリスク骨髄線維症14例
     原発性が1例、13例は続発性
     5年間の追跡
     移植時年齢の中央値は57.5歳

結 果:移植後の好中球生着に要した13例の中央値は23日、day60で92.8%が生着
     血小板の生着はday100で42.9%
     キメリズム解析では全例がドナー型に変換
     その中央値は14日

考 察:臍帯血ミニ移植は生着良好である。 過去の移植成績(EBM291,303,309)は臍帯血移植ではない。

コメント:ハイリスク例が多いため、全生存率は低い。 しかし、EBM291でのハイリスク生存率は18%、EBM309のそれは24%である。 したがって、臍帯血移植でも遜色のない成績と思われる。

文献1.Takagi S et al.Successful engraftment after reduced-intensity
     umbilical cord blood transplantation for myelofibrosis.
     Blood 2010;116:649-652.