EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今月のEBM,ナウ(29)

ASH REPORT 2005 (Abstract #156)
難治性SLEに自家移植


 難治性または臓器障害のあるSLE(全身性エリテマト−デス)50例に対して自家移植を施行。移植前処置はエンドキサン200mg/kgとATG。Primary endpointは生存。Secondary endpointはSLEDAI, ANA, C3 and C4そして腎臓と肺機能評価である。下記に示すようにTRM(移植関連死亡)は2%と低く、5年での無病生存率が50%であった。

 ちなみに、日本国内では骨髄バンクの統計によると、膠原病に対する自家移植は1991年から2003年の間に6例の記録がある(平成16年度 全国調査報告書 36ペ−ジ 2005年2月 日本造血細胞移植学会 全国デ−タ集計事務局刊行)。

結論、非造血器悪性腫瘍で免疫学的な機序を有する疾患への移植が始まっている。