EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。 |
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今週のEBM,ナウ(299) -CMV in RIC transplants- (ミニ移植とCMV感染) 造血細胞移植後のサイトメガロウイルス(CMV)再活性化またはCMV病の頻度を2種類の前処置法で比較。 対象:ミニ移植(RIC;reduced-intensity conditioning)83例, 骨髄破壊的前処置法(MAC;myeloablative conditioning)127例の2群間比較。 2001年から2008年までに移植を受けた315例中、移植前にCMV既往感染210症例を後方視的に検討。 患者背景は文献のTable 1.参照。臍帯血移植やHLA半合致移植例は除外。 結果:CMV再活性化の危険因子は多変量解析によると急性GVHDであった。
CMV再活性化までの中央値は47日、しかしATG使用例に限定するとそれは38.5日と短縮傾向。 考察:RIC群の中でCMV再活性化が見られた症例の全生存率は41.5%、見られなかった群では60%であるが、有意差はない。 生存率向上のため、CMV再活性化に対し、予防的治療的戦略が必要と結論。 コメント:CMV再活性化の原因がミニ移植方法であるのは間違いない。 表に示すように高齢という背景因子が変えられないため予防戦略は重要。 文献:George B et al. Fludarabine-based reduced intensity conditioning transplants have a higher incidence of cytomegalovirus reactivation compared with myeloablative transplants. Bone Marrow Transplant 2009; 44:Advance online publication |