今週のEBM,ナウ(283)
-RAD chemotherapy for relapsed myeloma-
(再発・再発難治性多発性骨髄腫への臨床試験)
サリドマイドの誘導体とされるレナリドマイドの臨床試験第1/2相。
対象は再発・再発難治性の多発性骨髄腫69例。
年齢の中央値は65歳。
レナリドマイド(R)、アドリアマイシン(A)そしてデキサメサゾン(D)の3剤を投与する。
28日を1サイクルとして6コ-ス施行。 詳細は省略。
認容性と有効性について検討した。
Grade3/4の毒性は以下に示すとおり。
有効性については完全寛解15%、VGCR45%。
そして7.5%がPD(progressive disease)。
TTP (Time to progression)中央値は45ヵ月。
PFS(Progression free survival)の中央値は40週。
再発例では45週、再発難治例では32.4週でした。
1年予想生存率は88%。研究対象が小数ですが、多変量解析で染色体異常(17p-)の存在と診断時のβ2MG上昇が予後不良因子。
結論:少数例であるがレナリドマイドの安全性と有効性を認めた。
コメント:VMP(EBM255;TTPは28ヵ月)と比較してもTTPが延長している。
文献:Knop S et al. Lenalidomide, adriamycin, and dexamethasone (RAD) in patients
with relapsed and refractory multiple myeloma: a report from the German
Myeloma Study Group DSMM (Deutsche Studiengruppe Multiples Myelom). Blood
2009;113:4137-4143 |