EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(280)

-Hypogammaglobulinemia post-auto-SCT/rituximab for FL-

(ろほう性リンパ腫再発例自家移植にリツキサンpurging)

 ろほう性リンパ腫再発23例への自家移植にリツキサンpurgingを用いた報告。
 観察期間の中央値は74ヵ月。
 対象は18歳から65歳までのハイリスクリンパ腫、つまり、以下の項目が1つまたは2つ認められる症例。
  1.化学療法後の寛解期間が1年未満、
  2.B症状がある、
  3.LDH高値、4.5cm以上のリンパ節病変がある。
 中枢神経病変症状がある症例は除外。
 末梢血幹細胞採取前にリツキサンin vivo purgingを行い、自家移植後2-6ヵ月の間に維持療法としてリツキサン投与した。
 図に示すように5年全生存率は78%、5年PFS(progression free survival)59%です。
 移植後3ヵ月で分子遺伝学的寛解を獲得している症例は有意にPFSが延長しています。
 評価可能な13例中、11例が分子生物学的寛解を維持しています。
 血清IgG値が移植後4年まで正常下限以下を示す事が懸案事項。
 しかし、重症感染リスクは低い。



コメント:EBM279も参考に。このように再発後に自家移植したPFSも良好。

文献:Hicks LK et al. Rituximab purging and maintenance combined with auto-SCT: long-term molecular remissions and prolonged hypogammaglobulinemia in relapsed follicular lymphoma. Bone Marrow Transplant 2009; 43:701–708.