EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(279)

-ASCT in advanced follicular lymphoma-
(リンパ腫への自家移植)

 対象は18歳から60歳の未治療ろほう性リンパ腫166例、80例が化学療法単独。
 25施設の研究。
 腫瘍細胞を免疫学的にin vitro除去後の末梢血幹細胞を大量化学療法後に輸注した自家移植が86例。
 移植前処置はCYTBI。
 9年間追跡の報告。
 FLIPIスコア2以上が症例の63%を占めるも、10年全生存率は両群とも76-80%と良好。
 PFS(progression free survival)は自家移植群が64%と有意に良好です。
 再発例が多くても全生存率が良好な理由は再発後のリツキサンなどのサルベ-ジ治療が有効のため。
 これは考察のコメントのように今後はリツキサンin vivo purgingを推奨する理由の1つとなっています。
 自家移植群に2次がんが多い事が問題です。
 EBM74に指摘されたようにTBIなども1つの因子と予想されます。



コメント:今後はリツキサンを用いた移植成績にも期待したい。

文献:.Gyan E et al. High-dose therapy followed by autologous purged stem cell transplantation and doxorubicin-based chemotherapy in patients with advanced follicular lymphoma:a randomized multicenter study by the GOELAMS with final results after a median follow-up of 9 years. Blood 2009; 113:995-1001