今週のEBM,ナウ(278)
-Allogeneic HCT in high-risk AML-
(同種移植と化学療法との比較)
対象は60歳以下の急性骨髄性白血病(AML)708例中、ハイリスクAMLと分類した138例(19.5%)中、寛解を達成した77例(寛解率56%)への同種移植群47例(Donor群)と化学療法継続群30例(No
donor群)との治療成績比較。 ハイリスクAMLとは複雑な染色体異常を有し、5、7番の異常、3q26、11q23異常のあるすべての症例。 ドイツから多施設共同研究。 追跡中央値19ヵ月で下図のように①全生存率、②再発率は2群間に有意差を認めます。 治療関連死亡率;TRMはそれぞれ15%と5%で有意差なし。 移植前処置はすべてCYTBI(12Gy)。
結論:ハイリスクAMLでは寛解達成後早期に移植すべし。移植の有効性を示した初めての報告。
コメント:EBM263は予後良好群における同様の検討で2群間に有意差なし。
文献: Basara N et al. Early related or unrelated haematopoietic cell transplantation
resulted in higher overall survival and leukemia-free survival compared
with conventional chemotherapy in high-risk acute myeloid leukemia patients
in first complete remission. Leukemia. 2009;23::635-640 |