今週のEBM,ナウ(274)
-EBMT activity survey 2007-
続(欧州の移植動向2007年統計-AML)
EBM273の続報です。
若年の急性骨髄性白血病(AML)については初回寛解期中間リスクとハイリスク群の移植が適応と考えられ、同種移植例が増加。 下図のように2000年前後は同数であった初回寛解期の同種移植と自家移植の例数は2007年では同種例が自家の3.3倍となっています。
日本造血細胞移植学会(2007年診療科別報告資料、263施設)の統計とEBM273に記載した欧州の動向と対比します。 国内移植数は4089例。
自家移植1491例(36.5%)。
非血縁者間移植例が
骨髄バンク944例、
さい帯血762例 (計1676例)。
血縁者間の移植例数は910例。
その他12例。
日本の特徴はさい帯血を利用した移植が多い。
自家移植の比率が低い。
年間50例以上の移植件数があるのは11施設のみ。
年間移植件数12例以下の施設数は140。
コメント:治療成績向上のため、移植医療はある程度、症例を集中させて行う事が必要。
文献:日本造血細胞移植学会評議員会配布資料。表2.1. 2007年に実施された報告件数。 |