今週のEBM,ナウ(265)
-Dasatinib time to and durability of CCyR%-
(2008アメリカ血液学会抄録から:ダサチニブ効果)
ダサチニブはBCR-ABLに対してイマチニブの325倍、ニロチニブの16倍の効果を示すとされています(in vitro)。 今回の解析はSTART-C試験(イマチニブに抵抗性あるいは不耐用の387例にダサチニブ1回70mg、1日2回投与)とSTART-R試験(イマチニブ抵抗性例に大量のイマチニブ投与とダサチニブ100mgの2群比較)の報告。 下記グラフのようにCCyR%は12ヵ月観察の時点でSTART-C不耐容群は74%、START-C抵抗群では39%,そしてSTART-R抵抗群37%でした。 CCyR%までの中央値はSTART-C不耐容群が2.8ヵ月、START-C抵抗性群は5.5ヵ月そしてSTART-Rダサチニブ100mg投与群では4.1ヵ月です。 CCyRを維持した症例はそれぞれ3群で100%、95%そして97%でした。
結論:イマチニブ抵抗性例でもダサチニブ投与にて短期間に効果がみられる。
文献: Baccarani M. et al. Dasatinib time to and durability of major
and complete cytogenetic response (MCyR and CCyR) in patients with chronic
myeloid leukemia in chronic phase (CML-CP). Abstract #450 appears in Blood.
volume112: 2008. |