EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。 |
今週のEBM,ナウ(261) -Donor vs no donor analysis of MM- (アメリカ血液学会抄録から:HLA一致ドナ-の有無による比較) 多発性骨髄腫(MM)の生存率は50%を越えず、治癒が見込まれる治療戦略の開発が急務です。 今回紹介する学会抄録は 自家移植とその後の維持療法(no donor、従来の方法) 対 自家移植後に続けてミニ移植を施行(兄弟donorあり、新規の治療法) という比較です。 ミニ移植前処置はlow dose TBI単独。 HLA一致兄弟ドナ-のいない群(no donor、従来の方法)とドナ-のいる群(兄弟donorあり、新規の治療法)との間で生存期間を検討した。 その患者背景や自家移植後の寛解状態に差はない。
結論:長期の追跡が必要であるが、現時点ではdonorがいる新規治療法に優位性はない。 コメント:追跡期間中央値が5年経過後の続報に期待。 文献:Lokhorst H.et al. Donor versus no donor analysis of newly diagnosed myeloma patients included in the HOVON 50/54 study. Abstract #461 appears in Blood. volume112: 2008. |