EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(257)

-FDG-PET imaging and IFRT before HDT/ASCR in DLBCL-

(自家移植前施行、PETによる予後推定)

 再発・難反応性のDLBCL(diffuse large B cell lymphoma)に対してsecond line salvage therapy後に病変の有無をPETにて判断し、その後に自家移植を行った。
 対象は83例の再発・難反応例。
 移植前のsalvage therapyは化学療法単独が36例、47例では化学療法にIFRT (involved field radiotherapy)を追加した。
 リツキサン投与はsecond line therapyの一部として67例に、43例は移植後に投与した。
 追跡期間の中央値は45ヵ月、3年PFS(progression free survival)は72%。
 下図に示すように少数例での解析ですが、PET陽性例は18例中7例再発し、陰性例では15例再発。



結論:多変量解析によるとPET陽性例は予後不良、IFRT施行例の予後は良好。

コメント:自家移植前のPET検査が陰性化する化学療法プロトコ-ルの開発が望まれる。

文献: Hoppe BS. et al.  The role of FDG-PET imaging and involved field radiotherapy in relapsed or refractory diffuse large B-cell lymphoma.  Bone Marrow Transplant 2008. advanced online publication.