EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(253)

-Alemtuzumab in sibling RIC SCT for AML-
(AML88例の兄弟間ミニ移植におけるAlemtuzumab使用)

 88例の後方視的解析。 追跡期間中央値は51例のAlemtuzumab使用群が27ヵ月、37例の非使用群が48ヵ月。 2群ともに年齢中央値は51歳。 その他の背景因子にも差を認めません。 移植前処置にAlemtuzumabを使用する目的はGVL(graft versus leukemia)効果を失わずにGVHD頻度と感染頻度を減らすことです。 結果を以下の図に示します。 慢性GVHD頻度はAlemtuzumab使用群において4%と低く有意差を認めました。



結論:慢性GVHD頻度を有意に減らし、生存率に影響を与えない点でミニ移植前処置にAlemtuzumab使用は有用。

コメント:感染リスクが高い、再発が多い傾向があります。今後の検討課題と言えます。

文献:Malladi RK et al. Alemtuzumab markedly reduces chronic GVHD without affecting overall survival in reduced-intensity conditioning sibling allo-SCT for adults with AML Bone Marrow Transplantation 2008 advance online publication.