今週のEBM,ナウ(239)
-Treatment strategy and long-term results in paediatric patients-
(16歳以下のAML-MRC trial)
英国の白血病治療グル-プから MRC AML10(1988年から1995年、303例登録)とAML12(1995年から2002年、455例登録)の報告。 MRC12では同種移植を予後不良群、標準群に限定しHLA一致の血縁ドナ-がいたときに行う事とした。 MRC10での自家移植と同種移植の生存率が化学療法との間に差を認めなかったため。 結果は下図のように、初回寛解後の予後推定に役立つのはAML(急性骨髄性白血病)の層別化。MRC12での同種移植は35例と少数のため、評価困難。
結論:今回の検討ではMRC 10における初回寛解期での移植の有効性は否定され、MRC12でも化学療法との比較で優位性を証明できていない。生存率の向上には抗体療法や標的療法などの新規治療方法が必要。
コメント:国内の成人AML治療成績でも同様に生存率の改善が停滞傾向にあります。
文献:Gibson BES et al. Treatment strategy and long-term results in paediatric
patients treated in consecutive UK AML trials. Leukemia 2005;19:2130-2138. |