EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(223)

-Clinical outcomes of HLA-haploidentical BMT recipients-
(HLA半合致フル移植臨床成績)

 EBM222の続報。HLA半合致移植を骨髄破壊的前処置(フル移植)で施行。 対象は30例の造血器悪性腫瘍の進行期症例で、19例はHLA 半合致(haplo-identical)の兄弟から移植を受けています。 GVHD(移植片対宿主病)予防は4種類の薬剤を用いて強力に行いました。 1例は末梢血からの幹細胞を用い、29例は骨髄を採取、輸注骨髄細胞数の平均は3.4x10/kgでした。 急性GVHD(Ⅱ~Ⅲ)累積頻度は37.9%、慢性GVHDの合併は100日以上生存の24例中、29.2%。再発率は20.9%、移植関連死亡は23.3%でした。3年全生存率は49.9%。



コメント:HLA 半合致フル移植がドナ-不足解消の一助となる可能性を秘めています。

文献:Ogawa H et al. Unmanipulated HLA 2–3 antigen-mismatched(Haploidentical)  bone marrow transplantation using only pharmacological GVHD prophylaxis. Experi hematol 2008;36:1-8.