今週のEBM,ナウ(216)
-BMT for pediatric AML-
(初回寛解期に移植したら?)
小児科領域の白血病治療は化学療法の有効性が高いことが知られています。 造血細胞移植療法では合併症リスクがあるためHLA一致の兄弟ドナ-がいても化学療法に頼る傾向がありました。 標準リスク群の小児急性骨髄性白血病で初回寛解期にHLA完全一致兄弟ドナ-がいる32症例に同種移植を施行。 図に示すように3年のEFS(無病生存率)は74%。 図の上段のように多施設研究(MRC-UK、Gibson
BE et al. Leukemia 2005; 12:2130-2138.)では化学療法にて5年のEFSが56%です。 したがって、少数例ですが、今回の初回寛解期の移植治療結果は、これまでの研究と比較しても十分有用といえます。
コメント:小児AMLの初回寛解期移植は生存率も高く期待できる結果です。
著者はEBM208と同じです。参考まで。
文献:Gassas A et al. Pediatric standard-risk AML with fully matched sibling
donors: to transplant in first CR or not? Bone Marrow Transplant 2008;
42:393-396. |