EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(211)

Bronchiolitis obliterance following pediatric HSCT
(小児科領域の閉塞性細気管支炎

 閉塞性細気管支炎(BO)はよく知られた造血細胞移植後の合併症です。 成人の死亡率が高い事はよく知られています。 そこで、単一施設の造血細胞移植216例中18例(8.3%)のBO例(移植時の平均年齢9.6歳)に対して解析を加えました。 2001年1月から2005年12月までの移植例の追跡調査です。 BO非合併の198例との2群間の移植前、背景因子では、①BO群では「非血縁ドナ-」が79%、BO非合併群のそれは52.2%。 移植後では下表のようにBO合併例において、慢性GVHD等の危険因子を多く有することが示されています。



コメント: Azithromycin, pravastatin, pentostatinそしてrapamycinなど新規薬剤の治験結果に期待したい。

文献:Duncan CN et al. Bronchiolitis obliterans following pediatric allogeneic hematopoietic stem cell transplantation. Bone Marrow Transplant 2008;41:971-975.