EBMナウ
EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。
今週のEBM,ナウ(197)

RIC versus auto-transplants in older patients with AML
(高齢AMLへのミニ移植と自家移植の比較)

 欧州造血細胞移植グル-プに登録された1997年から2003年の1700例。
  年齢中央値は58歳(ミニ移植361例)と57歳(自家移植1369例)。
  下表はミニ移植における全生存率、
   無白血病生存率は高く、
   再発率が低いという結果です。
  最下段の非再発死亡率は全例解析では有意差がなく、初回寛解例に限定して単変量解析するとミニ移植214例で17%、自家移植1152例は8%と有意差を認めました(Table 2)。 つまり、初回寛解例のミニ移植では移植関連死亡率(非再発死亡率)が高いという結果です。 なお、初回寛解例に限定した2年全生存率はミニ移植が60%、自家移植で53% (P=0.3)。



コメント:高齢者に対するミニ移植は移植関連死亡のリスクはあるが、自家移植よりも高い生存率が期待出来ます。

文献:Herr A-L et al. HLA-identical sibling allogeneic peripheral blood stem cell transplantation with reduced intensity conditioning compared to autologous peripheral blood stem cell transplantation for elderly patients with de novo acute myeloid leukemia. Leukemia, 2007; 21: 129-135.