今週のEBM,ナウ(187)
Assessment of GVHD by FDG-PET
(PETを用いた腸管GVHDの診断)
造血細胞移植後の腸管GVHD(移植片対宿主病)の診断にPETを用いた報告。 対象は造血細胞移植後に腸管GVHDを疑われた30例。 下表のように病理所見のない13例にPET陽性例はなく、病理所見を認めた17例中、14例がPET陽性。 PET診断の特異性は高く、GVHD活動性は画像での取り込み量と関連し、病変部位の拡がりの確認や治療効果の判定に有用でした。 同様の内容は移植実験マウスでも確認されました。
コメント:PETのような非侵襲性の検査・診断法は今後、移植領域において残存病変の確認だけでなく、さらに広く応用され普及・拡大する可能性があります。
文献:Stelljes M et al.Clinical molecular imaging in intestinal graft-versus-host
disease: mapping of disease activity, prediction, and monitoring of treatment
efficiency by positron emission tomography. Blood. 2008; 111:2909-2918.
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