EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。 |
今週のEBM,ナウ(186) A second non-myeloablative allogeneic stem cell transplant (生着不全例にミニ移植) 移植後の生着不全は生死に関わる緊急事態です。 従来は、骨髄破壊的前処置後に再移植を施行することは生体に対する毒性が強すぎて受け入れられませんでした。 しかし、骨髄非破壊的前処置によるミニ移植の方法が出現し、生着不全例に対して2度目の移植が試みられるようになりました。 対象は11例(文献1)。 同じドナ-を用いての移植が4例。 親子、兄弟などの最初とは別のドナ-からの移植が7例。 さい帯血使用例はなし。 11例中9例が生着。 3例が寛解し生存中、4例が原病の進行で死亡、2例は治療関連死亡そして2例は1年以内の観察ですが、いまだ血球回復中です。 国内では文献2のようにさい帯血を用いて2度目の移植をミニでおこない、4例中3例が生着しています。 コメント: 少数例ですが、生着不全時に有望な方法です。 文献1:Byrne BJ et al. Outcomes of a second non-myeloablative allogeneic stem cell transplantation following graft rejection. Bone Marrow Transplant 2008;41:39-43. 文献2:Narimatsu H et al. Graft failure following reduced-intensity cord blood transplantation for adult patients. Br J Haematol 2006;132:36-41 |