EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。 |
今週のEBM,ナウ(168) Multi-center phase Ⅱ study of Campath-1H dose de-escalation prior to nonmyeloablative HLA-identical sibling transplantation. (2007 アメリカ血液学会抄録#1055) 造血細胞移植後のGVHD予防と非再発死亡率を軽減するとされるcampath1Hの使用とfludarabine+melphalanによる移植前処置方法はその効果が評価されています。 しかし、欠点は合併する感染症が多いことです。 移植後長期にcampath1Hが検出されていることから、投与量を減少し、免疫抑制作用を軽減する試みを行いました。 方法:campath1H投与量を100mgから減量して60mg、40mg、30mgそして20mgの4群に分け検討しました。 Primary endpointは 1.薬物濃度 2.キメリズム 3.非再発死亡率とGVHD頻度と感染症 です。 対象は年齢中央値が50歳、骨髄非破壊的前処置が適応となる106例です。 結果:day28の30mg以下のcampath1H血中濃度は極端に低下。 20mg群では2例が急性GVHDで死亡。全体の非進行生存率は67.2%。 NRM(非再発死亡率)は4%,8%,0%,12%と20mg群でもっとも高い。 コメント:さらに検討が必要。しかし、適当な減量はNRM改善に寄与している。 文献: Chakraverty R et al Multi-center phase Ⅱ study of Campath-1H dose de-escalation prior to nonmyeloablative HLA-identical sibling transplantation. Abstract #1055 appears in Blood; volume110,issue 11,November 16 2007. |