今週のEBM,ナウ(157)
Chemotherapy for ATLL
(biweekly CHOPとの比較)
中悪性度の未治療ATLL(成人T細胞白血病・リンパ腫)に対して、8コースの隔週CHOP61例 と4週毎に6コースのVCAP-AMP-VECP(JCOG9801)57例に割りつけました。 対象は118例。 年齢の中央値は57歳。完全寛解
(CR) 率は、8コースの隔週CHOP群(25%)とVCAP-AMP-VECP群(40%)の2群間で有意差がみられました(P = 0.020)。 3年全生存(OS)率は、VCAP-AMP-VECP群が24%、8コースの隔週CHOP群は13%(有意差無し)。 8コースの隔週CHOP群と比べてVCAP-AMP-VECP群はCR率が高く、より有効なプロトコ-ルと考えられますが、3年全生存率では有意差を認めません。 今後のATLL治療の基礎となる資料です。
コメント: JCOG9801治療の完全寛解率は有意差をもって隔週CHOP群よりも良いが、長期生存のためには新規治療法の開発が必要。
文献:Tsukasaki K al. VCAP-AMP-VECP compared with biweekly CHOP for adult
T-cell leukemia-lymphoma: Japan clinical oncology group study JCOG9801.
J Clin Oncol 2007; 25: early release. Published ahead of print on
Oct 29, 2007. |