今週のEBM,ナウ(155)
RIC HSCT regimens in CML
(CMLに対するミニ移植後の長期観察結果)
対象は進行期、50歳以上の高齢または臓器障害のため骨髄破壊的前処置による移植を受けられない慢性骨髄性白血病(CML)64例です。1996年から2005年までにミニ移植を施行し、年齢の中央値は52歳(17歳から72歳)。移植時病期は第1慢性期以後の進行期例が80%です。移植までの中央値は2.6年。64例の5年PFS(progression free survival)は20%でした。移植関連死亡率は進行期症例が多いため5年48%です。下図のように多変量解析では移植時の病期が生存の予知に有用でした。
考察:EBMTR(欧州骨髄バンク)やIBMTR(国際骨髄バンク)の成績と比較してもTRMは同等の成績でした。
コメント:チロシンキナ-ゼ阻害剤(イマチニブなど)がCML治療の第一選択ですが、その無効例や高齢者ではミニ移植も治療選択肢となります。
文献:Kebriaei P et al.Long-term follow-up of allogeneic hematopoietic stem-cell
transplantation with reduced-conditioning for patients with chronic myeloid
leukemia. Blood. 2007; 110: 3456-3462 |