EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。 |
今週のEBM,ナウ(153) Nonmyeloablative UCB transplantation in 110 adults (さい帯血ミニ移植,成人例の解析) 対象はHLA適合血縁ドナ-が見つからない進行期血液悪性疾患110例。 年齢は45歳から69歳、中央値は51歳。 Primary end pointは ①好中球数500/μl以上への回復 Secondary end pointは ①6ヵ月以内の血小板数の回復 ②day 100での急性GVHD ③慢性GVHD(1年) ④再発(3年) ⑤TRM(6ヵ月) ⑥生存率(3年) です。 結果 Primary end pointは ①92%が達成、その中央値は12日 Secondary end pointは ①65%でその中央値は49日 ②急性GVHD頻度は59% ③慢性GVHD頻度は23% ④再発31% ⑤6ヵ月のTRM19%、3年のTRMは26% ⑥全生存率は45%ですが、EFS%(無病生存率)は38%でした 治療成績を下図に示します。 考察:追跡観察期間19ヵ月での安全性と有効性が(全生存)45%であった。 従来は移植適応と考えられなかったハイリスク例にとって期待できる成績です。 コメント:論文中には複数さい帯血移植の良好な成績も示され、今後有望である。 文献:1.Brunstein CG et al. Umbilical cord blood transplantation after nonmyeloablative conditioning: impact on transplantation outcomes in 110 adults with hematologic disease. Blood 2007; 110: 3064-3070. |