今週のEBM,ナウ(138)
MUD transplantation in AML
(初回と第2寛解期との移植成績比較)
1998年から2002年までの急性骨髄性白血病(AML)への非血縁者matched unrelated donor{MUD}からの骨髄移植治療成績の報告。症例はNMDP(national
marrow donor pool)デ-タセンタ-からの集計。261例の初回寛解期と299例の第2寛解期での非血縁者からの骨髄移植成績を比較しています。染色体解析の結果から移植後の予後を3群に分け、検討しました。観察期間の中央値は49ヵ月から61ヵ月です。
結果:3群間の生存率に有意差を認めません。
したがって、予後不良群(unfavorable)における移植の意義が認められました。
コメント:さい帯血移植の報告(高橋ら、EBM106、2007年文献)が生存率70%であることを考えると、移植を施行された年代が違い、この論文との正確な比較はできないが、非血縁者、特にさい帯血からの移植について考えさせられます。
文献:Tallman MS et al. Impact of cytogenetics on outcome of matched unrelated
donor hematopoietic stem cell transplantation for acute myeloid leukemia
in first or second complete remission. Blood 2007; 110: 409-417. |