今週のEBM,ナウ(123)
Clinical evidence of a graft-versus-Hodgkin’s-lymphoma
effect after reduced-intensity allogeneic transplantation
(ミニ移植の有用性-ホジキン病に対する移植片対宿主効果)
ホジキン病は化学療法と自家移植(化学療法に感受性がある初回再発例)が標準治療とされています。骨髄破壊的前処置による同種移植は治療選択肢と考えられていません。その最大の理由が同種移植後の非再発死亡率の高さです。それは約40%とされます。それがミニ移植では下図に示しますように16.3%でした。次に移植片対宿主効果の有無が臨床評価として重要です。その効果は再発無しの無病生存率として評価されます。論文症例は49例、全例に複数回の再発歴があります。31例がHLA一致血縁ドナ-から、18例が非血縁者からのミニ移植です。観察期間は約2.6年です。4年予想全生存率は55.7%、無病生存率は39%です。
コメント:今後の臨床試験成績次第で、ホジキン病への移植適応が拡大する方向性が示されました。
文献 Peggs KS et al. Clinical evidence of a graft-versus-Hodgkin’s-lymphoma
effect after reduced-intensity allogeneic transplantation. The Lancet 2005;365:1934-1941 |