今週のEBM,ナウ(107)
Venous thromboembolism and acute leukemia
(急性白血病と静脈血栓症)
がん患者でのVTE(venous thromboembolism)の報告は多いが、中心静脈カテ-テルを用いて治療する白血病でのVTEに関する頻度や報告は少ない。 そこで、1992年から2005年までの455人について後方視的に調査を行った。年齢の中央値は60歳。基礎疾患は68%が急性骨髄性白血病、24%が急性リンパ性白血病そして慢性骨髄性白血病の急性転化が8%。結果:急性白血病例の12.1%がVTEを合併した。図に示すように、VTEは年齢では60歳以下に多発した(P=0.014、図参照)。中心静脈カテ-テルを使用した群では有意に高頻度であった(P=0.003)。
コメント;治療中の血小板数低下時でもVTE予防法が必要な事もあるため、予防法確立が望まれる。
文献:Mohren M et al. Increased risk of venous thromboembolism in patients
with acute leukemia. Brit J Cancer 2006; 94: 200-202.. |