EBM (Evidence based medicine::単なる、少数例の経験から得た知識ではない根拠に基づく医療行為。 |
今月のEBM,ナウ(7) 移植成績に影響を及ぼす因子 移植成功に関する因子は病院か、医師か?という論文です。 {文献要約}アメリカ163カ所の移植施設からのアンケ−ト調査報告。対象はHLA一致の白血病への同種移植および悪性リンパ腫への自家移植例です。自家移植1年後の生存率では、いわゆる「施設間格差」は見られませんでした。同種移植における100日後と1年後の死亡率では「施設間格差」を認めています。100日後の死亡率が低い事(移植成績が良い)に関連する因子は「施設移植症例数/医師/年間」が多いこと。さらに、時間外の呼び出しに主治医が直接応じている施設でした。 結論:同種移植では施設間格差がある。移植症例数が多く、時間外でも主治医の関与が大きいと治療成績は予後良好である。さらなる検討が必要である。 以前はタブ-に近い報告が血液専門医学雑誌の4月1日号に出ました。医療関係者としてこの流れに驚いています。情報開示はますます、求められる傾向に向かう事でしょう。 文献: Loberiza Jr FR et al. Association of transplant center and physician factors on mortality after hematopoietic stem cell transplantation ion the United States. Blood. 2005;105: 2979-2987. |